【2024年更新】藤沢店のマッサージ施術部位

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施術する主な筋肉

肩甲挙筋
首の後ろから肩にかけての筋肉。名前が示すように肩甲骨を挙上させる筋肉です。第一から第四頸椎の横突起と肩甲骨の上角に付着しています。僧帽筋の下層に位置するため普段から俯き姿勢や背中が丸まる姿勢が多い人は肩甲挙筋がスライドするスペースが狭くなりやすく、滑走性が低下しやすい傾向があります。ショルダーバッグなどを肩にかけたり、電話機を肩でホールドしたりする際などにこの部位が収縮するため、負担になります。また、パソコンを操作する際、デスクの位置が高すぎたりすると肩甲骨が上方へ引き上げられた状態が続くため、この部位に大きな負荷がかかってしまいます。
僧帽筋
首、肩、背中を広範囲に覆う菱形の表層筋。肩を後ろに寄せたり、肩甲骨の挙上、引き下げ等に働きます。上背部や頸部の姿勢の保持にも関わっています。起始部の後頭骨周辺や停止部の鎖骨の外側、肩峰、肩甲棘、胸椎付着部周辺を中心に広範囲にマッサージしていきます。
上後鋸筋
上記の肩甲挙筋の後方にある深層筋。頸椎、胸椎と肋骨に付着しています。呼吸で息を吸う際に肋骨を持ち上げる膜状の薄い筋肉で、頸椎にも付着しているので俯き姿勢の時に頭部の重みがここに掛かります。
胸鎖乳突筋
首の側面を斜めに走る筋肉。胸骨と鎖骨から起始して側頭骨の乳様突起で停止しています。頷く動きや振り向いたり首を曲げたり回したりする際に使われます。また、首を傾けたり、肩をすくめるような動作にも携わっています。
上頭斜筋
後頭部深層。軸椎と後頭骨の間を繋いでいます。頭部の後屈、側屈、回旋で働きます。この筋肉が硬くなると筋繊維が背骨に癒着してしまうことがありますが、その際には背骨側から外側に向けて癒着した部分を剥がすように揉みほぐしていきます。
頭板状筋
首の後ろ、頭蓋骨の下部と上背部の背骨を繋ぐ筋肉で名前が表す通り板のようなフラットな形状をしています。頭を真っ直ぐに保っている時にはここが働いています。顔が前に出たり俯いたりするとこの筋肉に大きな負荷がかかります。首を傾けたり回したりする動きにも関わっています。頬杖をついて首が傾いた状態を続ける癖がある方などは特にこの部位が凝りやすい傾向があります。頭板状筋のマッサージは首の付け根から上背部の部分を普通に揉捏してしまうと頸椎や胸椎を圧迫してしまうので内側の筋繊維を外側へ向けて揉みほぐしていきます。
頭半棘筋
頭半棘筋は第三頸椎から第六胸椎の横突起から起始し、後頭骨に停止している頸部の深層にある筋肉です。この筋肉の上位頸椎部分では大後頭神経が貫通しており、頭半棘筋の筋緊張によって挟み込まれるように圧迫を受けると考えられます。
後頭下筋群
後頸部上方から後頭部下方にかけての四つの筋肉(大後頭直筋、小後頭直筋、上頭斜筋、下頭斜筋)を総称して後頭下筋群といいます。この筋肉群は頭を水平に保つために顔や頭の向きを細かく調整する役割を担っています。人間の体は首から下がどのような姿勢をとろうと、どのような動きをしようとほとんどの場合頭を水平に保とうとします。なぜならば目や三半規管といった情報を取り入れる器官は頭が傾いた状態では正確で速やかな情報入手がしづらくなってしまうからです。そこで体の状態に対して細やかな反応をするのがこの筋肉群になります。後頭下筋群の下には頭部と胴体を繋ぐ重要な血管や神経が通っていてこの筋肉群が凝り固まってしまうと情緒や睡眠にも影響を及ぼすこともあります。
斜角筋
側頸部にある三本の筋肉で頸椎と前側の肋骨を繋いでいます。首を側屈させたり、強く息を吸う際に肋骨を引き上げたりします。三本ある斜角筋の内の前側と真ん中のパートの隙間は腕神経叢のトンネル部位になっているため、前斜角筋と中斜角筋の二本が硬くなると腕神経叢の神経根を圧迫してしまうことがあります。腕神経叢は胸や肩、腕につながる神経なので圧迫受けることで小胸筋や三角筋、上腕、前腕などの筋肉に影響を及ぼす場合があります。
脊柱起立筋群
腸肋筋、最長筋、棘筋から成り、頭蓋骨の付け根から仙骨にかけて背骨に沿って走る長い筋肉。表層に位置するので脊柱の両側に隆起として見られます。上体の前後屈、側屈、捻じりの動きなどで働き、人間の直立に大きな役割を果たしています。
棘下筋
肩甲骨上の肩甲棘という出っ張りの下に位置します。ローテーターカフという筋肉群の一つで腕を上げ下げする動きにも関わっていますので、パソコン作業などで酷使しがちな部位でもあります。この筋肉の上部線維の拘縮は手を腰に回すような結帯動作における可動域制限の原因になると考えられています。
大円筋
肩甲骨の外側下方から起こり、上腕骨の小結節稜に停止しています。上腕を内側に捻る動きや腕を後ろに引いたり、腕が上がった状態から内転させる動きに関わっています。大円筋の施術は起始部である肩甲骨下角部分を押圧しながら上腕骨を牽引して、肩甲骨を下方回旋させるようにマッサージしていきます。
前鋸筋
肋骨と肩甲骨前側の縁を結ぶ筋肉で肋骨に沿ってカーブを描くように走行しています。この筋肉が収縮すると肩甲骨を外転(外方へ動かす)させたり、肩甲骨を上方へ回旋させます。ローテーターカフと連動するため、この部位が硬くなると肩関節の外転の動きがしづらくなったり、腕の上げ下ろしにも支障をきたすことがあります。
菱形筋
僧帽筋の下層にあり胸椎の棘突起と肩甲骨内側縁を繋ぐひし形の筋肉。肩甲骨の内転(左右の肩甲骨同士を引き寄せる動き)や肩甲骨の下方回旋させる主要筋です。また、前鋸筋と連動することによって肩甲骨を胸郭に保持安定される働きがあります。この部位が硬くなると、肩甲骨が左右に開くようになり、肩が前に出て、背中が丸まりやすくなります。
広背筋
胸郭下部後方の大部分を覆う筋肉で肩関節の伸展、内転、内旋に働きます。逆三角形の身体を作るうえで重要な筋肉で、筋力トレーニングや水泳、ボート漕ぎなどをする習慣のある方はこの部位が硬化している傾向があります。
腰方形筋
あばらと腸骨を繋ぐ腰部の太い筋肉で腰椎横突起にも付着しています。前かがみになる時などに上体の重みを支えます。この筋肉の左右どちらかが収縮すると側屈の動きになり、両側が同時に収縮すると腰を反らす動きになります。腰方形筋は脊柱の安定性に関与し、適正な姿勢を保持する役割もあります。長時間座り姿勢を取っていると硬化しやすい部位のひとつです。
多裂筋
多裂筋は脊柱に沿って走行している小さな筋肉ですが、腰部へ下るにつれて徐々にボリュームが増し、腰椎や仙骨周りでは大きく太い筋肉として存在しています。 多裂筋は背骨の伸展動作や上体を側屈する際に働く筋肉です。 多裂筋は腰部では腰椎の乳様突起と二つ上の棘突起を繋ぐ深層の筋繊維と仙骨と第一から第五腰椎棘突起に付く浅層の筋繊維に分かれています。また、姿勢を維持するインナーマッスルとして胸腰筋膜や腹横筋などと協働しています。多裂筋の施術は腰椎棘突起を一つずつ抑えながら仙骨を下方へ引き下げるようにして伸張していきます。このストレッチはマッサージ圧が浸透しにくい腰仙部におけるハリ感に対する1つのアプローチ法になります。
小殿筋
小殿筋は股関節の外側(お尻の外側)にあり中殿筋という筋肉の奥に位置するインナーマッスルです。股関節の外転動作や歩くときに骨盤を支える役割の筋肉です。また、小殿筋は大転子の前方に付着し、前方の関節包まで走行しているため、柔軟性がなくなると股関節を屈曲する際のつまり感が出たりします。そしてこの筋肉が短縮すると胡坐をかく際の制限になるとも考えられます。
中殿筋
殿部の外側、腸骨と大転子を繋ぐ筋肉。股関節の外転(脚を横に上げる動き)や骨盤を前傾させる動き、股関節の屈曲(腿上げの動き)、股関節の内旋(脚を内側にねじる動き)の他、股関節の伸展(脚を後ろに引く動き)や歩行の際に骨盤がずれ落ちないように補助します。
大殿筋
骨盤の後ろから太ももの横まで伸びている大きな筋肉で臀部全体を広く覆っています。スクワット運動のような膝や股関節を屈曲させた状態から立ち上がる動作や膝を深く曲げてジャンプする動作、走る際に脚を後ろに蹴る動作などに関わっています。施術では起始部である腸骨稜から仙骨周辺を母指圧をかけながら按摩の要領で揉捏した後、大殿筋全体を緩めていきます。
梨状筋
臀部の深層の筋肉で仙骨の前面から起始して骨盤の後ろを通って大腿骨大転子に停止します。脚を外へ開く動きや内側に捻じる運動に関わっています。骨盤の大座骨孔を塞ぐように走行していますので骨盤壁の構成要素にもなっています。揉み方は先ず仙腸関節の外側に母指圧をかけ、筋繊維に対して垂直になるように縦に捏ねていきます。そのまま母指を少しずつ大転子の方へずらしていき、停止部付近まで揉捏していきます。次いで、起始部から停止部にかけて押圧していきます。
内閉鎖筋
内閉鎖筋は骨盤の内面(閉鎖膜や腸骨の内面)から起始して小座骨孔をくぐり抜けて座骨棘と坐骨結節の間を通り、股関節を超えて大腿骨の大転子に付着します。この筋肉が収縮すると大転子が内側へ引かれますので股関節で大腿骨が外旋及び外転します。大部分が骨盤の内面にあるため、マッサージでもみほぐせる部分は座骨後面部から大転子の付着部にかけての部分になりますが、股関節を内旋させるようなストレッチで起始部周辺の筋繊維を伸張することも可能です。
大腿方形筋
大腿方形筋は臀部の深層にある回旋筋群の中で最も下方に位置する平らで四角形の筋肉です。坐骨結節のすぐ前方の座骨の外側面から起始して大腿骨の大転子と小転子の間の部分に停止します。この筋肉が収縮すると大腿骨近位部の後面が骨盤側に引き寄せられるので大腿骨が外旋します。内ももにある大内転筋と近い位置にあり、筋繊維の走行も似ているため、股関節の内転動作にも補助的に関わっています。
大腿筋膜張筋
この筋肉は名前が表す通り大腿筋膜の緊張を維持する役割があります。腸骨稜の前側から起こり、腸脛靭帯の筋膜に合流する筋肉で股関節の屈曲(もも上げの動作)や外転(脚を外側方に上げたり開脚する動作)、内旋(脚を内側に捻る動作)の他、骨盤を前傾させる動作にも関わっています。に関わっています。この筋肉が硬くなるとその緊張は大腿外側にある腸脛靭帯へと伝わっていきます。ランニングやロードバイクなど、長時間股関節を動かす運動を続けると大腿筋膜張筋を酷使することになり、その負担は腸脛靭帯を介して膝にまで影響が及ぶことも多々あります。大腿筋膜張筋の施術は揉みほぐしたい側の腰を横にくびらせるようにして筋肉が緩んだ状態にして母指圧をかけ、揉捏していきます。
大腿二頭筋
太もも後面の外側、ハムストリングスの一部。ハムストリングスはランニング筋とも呼ばれ、よく短距離走をする方は発達している傾向があります。膝の曲げ伸ばしや股関節の伸展、外旋等で使われます。座り仕事などで長時間椅子に座った状態が続くと縮んだまま硬くなりやすい部位でもあります。
半腱様筋
大腿後面の内側、坐骨結節から始まり、膝下の鵞足で停止しています。上記の大腿二頭筋と同様にハムストリングスという筋群の一つで膝の屈曲や歩いたり走ったりする際に脚を後ろに運ぶ動作に関わっています。前傾姿勢になる際に腰の負担をカバーする部位でもあるため、肉体労働などで腰がこわばっている方には入念に半腱様筋のマッサージを施します。
半膜様筋
上記の半腱様筋とともに内側ハムストリングスを構成する筋肉。半膜様筋は坐骨結節から起こり、内側側副靭帯の後方で三つに枝分かれします。一つ目は前方へ向かって脛骨の内側顆へ行き、二つ目は膝窩筋の筋腹に移行し、三つ目は斜膝窩靱帯として後方へ入り込みます。この三つの停止部のことは深鵞足とも呼ばれています。半膜様筋はふくらはぎの腓腹筋の内側頭と膝裏部分で絡み合うように走行していて、この二本の筋肉は癒着しやすい傾向があります。半膜様筋と腓腹筋の内側頭が癒着してしまうと膝関節を伸ばしきれなくなる原因の一つとも考えられます。
大腿四頭筋
大腿部前面にある人体最大の筋肉。内側広筋、大腿直筋、中間広筋、外側広筋の4頭から形成されます。立ち上がる動きや蹴るような動きなどで主に使われます。あらゆるスポーツ、特に跳躍系の種目では最重要視される筋肉の一つです。
外側広筋
外側広筋は上記の大腿四頭筋の外側頭にあたる筋肉で膝関節の伸筋として出力の大きい筋肉です。位置的に外側ハムストリングスの大腿二頭筋と隣接しているため、膝のスムーズな動きを出すために両者の滑走性が必要です。外側広筋をマッサージする際は大腿二頭筋との癒着をはがす要領で後部線維を前方へ向けて揉捏していきます。
膝窩筋
膝窩筋は大腿骨の外側顆から脛骨の後面に付いていて膝関節の屈曲と内旋の動作で働きます。関節の近くを走行するので膝関節を安定させる役割もあると考えられます。この筋肉は下方部が過外旋になっていたり、膝関節が不安定になっていると過緊張状態になり、他動的に膝関節を屈曲させていくと膝裏に詰まり感を訴える方もいらっしゃいます。
腓腹筋(下腿三頭筋)
ふくらはぎの隆起を形成する浅層の筋肉。大腿骨に付着していて腓腹筋の腱とヒラメ筋の腱が合流し、アキレス腱になります。主に踵の上げ下げや歩く時に足で地面を後方に蹴り出す動き等で使われます。腓腹筋は第二の心臓とも言われており、伸びたり、縮んだりしてポンプの役割を果たすことで心臓へ戻ろうとする静脈の血液を押し戻す手助けをしてくれます。
ヒラメ筋
上記の腓腹筋の下層に位置する扁平な筋肉。立ち仕事や、競歩、マラソン等をされる方はこの部位が委縮している傾向があります。また、ヒラメ筋はスポーツなどでの中腰姿勢で踵を上げた状態での長時間のプレーで酷使されがちな筋肉です。
前脛骨筋
脛骨の前面を斜めに走る筋肉。起始は脛骨外側面、下腿骨間膜上部で、停止が内側楔状骨、第一中測足骨底です。主に足の背屈、回旋等で使われ、立ち姿勢の保持でも酷使しがちな部位でもあります。また、前脛骨筋は歩行中に常に働く筋肉であり、長距離を歩いた後などは疲労が溜まりやすくなる筋肉です。
小胸筋
胸の外側上部、肋骨の3~5番から起こり肩甲骨の烏口突起に停止しています。肩甲骨の外転(外側へ引っ張る動作)や下方回旋に関与しています。パソコン作業や車の運転などで長時間腕を前に出しているとこの部分が収縮します。この筋肉が縮んでいると肩が前に引っ張られ、背中が丸まりやすくなるので早めのお手入れをお勧めします。比較的、ご自身でも指圧しやすい部位でもあります。
三角筋
肩の丸みを形成する表層筋。起始部が鎖骨の外側部から肩峰、肩甲棘と分布が広く、上腕骨中部外側の三角筋粗面の狭い範囲であるため、逆三角形の形をしています。腕を上げ下げする際に主力となる筋肉で肩関節を前や横、後方に動かす動きなどにおいて力を発揮する重要な筋です。三角筋は前部(鎖骨部)・中部または側部(肩峰部)・後部(肩甲棘部)の三部位に分けられます。デスクワークに携わる方などは長時間手を前に出していることが多いのでこの筋肉の前部繊維が委縮している傾向があります。
上腕二頭筋
肘を曲げる動きで働く屈筋で力こぶをつくる筋。起始部が2頭(長頭・短頭)に分かれて走っています。手のひらを外側に捻る動作や肩の外転にも携わっています。
上腕三頭筋
上腕後面、長頭、内側頭、外側頭の三つの分岐から構成される伸筋。肘を伸展させるために最も馬力の強い筋肉です。腕立て伏せなどで押す動きや肩を後ろに引く動きにも携わっています。
腸骨筋
骨盤の前側、腸骨から出て大腿骨の小転子まで伸びている筋肉です。走ったりする際のもも上げの動きや骨盤を前傾させる動きなどに携わっています。この筋肉は骨盤の前傾による腰椎の前傾を保持し、歩行動作の際に持続的に収縮するため、姿勢にも影響があると考えられます。
腕橈骨筋
上腕骨から橈骨の茎状突起まで伸びている長細い筋肉で肘の屈曲に働きます。手のひらを外側や内側に返す動きなどにも関わっています。
大腰筋
前側の脚の付け根、第12番胸椎から4番腰椎に起始して大腿骨小転子に停止する筋肉で上記の腸骨筋と合わせて腸腰筋ともいいます。股関節を屈曲させて脚を前に出したり、もも上げをする際に働きます。股関節を外に回す外旋という動きや開いた股関節を閉じる内転動きにも関わっています。腰椎にも付着しているため腰の曲げ伸ばしや側屈の動きにも関与しています。この部位が硬くなると歩く際に足を前に出しづらくなったり、しゃがむような動作がしづらくなることがあります。
足底腱膜
足底腱膜は足の裏にある腱膜で土踏まずのアーチをつくって足にかかる衝撃を和らげる役割を持つと共に地面を蹴りだす力をサポートしています。しかし、足底腱膜に負担がかかりすぎると足を保護するクッションの役割が低下したり、地面を蹴りだす際の力が弱くなったりしてしまいます。足底腱膜の施術は親指から小指にかけての起始部から停止部までを押圧した後、足趾を伸展して足裏全体にストレッチをかけていきます。

施術する主な靭帯

烏口上腕靭帯
烏口上腕靭帯は烏口突起基部外縁から上腕骨大・小結節に向かって走行し、腱板疎部を補強している組織です。扇状で膜のような構造で通常の靭帯の組織とは異なり、弾力性や伸張性があり、拘縮しやすい靭帯です。なのでこの組織が硬くなると隣接する棘上筋や肩甲下筋、上腕二頭筋などの動きの制限に繋がると考えられます。肩関節前方のつまり感やつっぱり感がある場合は肩甲下筋や棘上筋との滑走性を促すマッサージにより、烏口上腕靭帯の負担を軽減させていきます。
膝蓋靭帯
パテラ(膝蓋骨)と脛骨を繋ぐ靭帯。大腿四頭筋の収縮力を膝蓋骨を介して脛骨へと伝える働きがあり、非常に強靭な靭帯です。ジャンプしたり走ったりする際の着地の衝撃がかかるため、バレーボールやバスケットボールといったジャンプ動作の多い競技やランニングなどで強い負荷がかかりやすい傾向があります。この部位の硬化により膝が曲がりにくくなることもあります。
腸脛靭帯
太ももの外にある長い靭帯で、おしりの筋肉(大臀筋と大腿筋膜張筋)から始まり、太ももを包んでいる大腿筋膜の特に分厚い部分を通って脛骨の前外側に停止しています。この靭帯は大腿骨の外顆という少し骨が膨らんでいる部分の横を通っているため、習慣的にマラソンなどをしている人は骨と靭帯が頻繁に擦れ合うことになります。それによってこの靭帯の膝に近い部分がこわばることがあります。腸脛靭帯は太ももの大きな筋膜の一部なのでここが硬くなれば骨盤や股関節、膝などにも影響が及ぶこともあります。
後仙腸靱帯
後仙腸靱帯は仙骨と腸骨を繋ぐ結合組織で仙骨の浮き上がりを抑える役割があります。股関節の内旋可動域が狭い方はこの靱帯が硬くなりやすい傾向があります。背筋群の深層筋である多裂筋がこの靱帯んい付着しているため、後仙腸靱帯が硬くなると多裂筋の伸張性にも影響が及びます。
腸腰靭帯
腸腰靭帯は4番・5番腰椎から腸骨へ付着する靱帯で主に腰椎の回旋、前後屈、側屈を制動しており、腰仙部の安定性に関与しています。腸腰靭帯が拘縮してしまうと腰椎の動き(特に側屈や前傾)に制限がかかり、本来、あまり可動性がない仙腸関節の負荷が増し、腰のこわばりに繋がる可能性があると考えられます。背術は腸腰靱帯を真っ直ぐに伸長するストレッチと寛骨を後傾させる誘導操作によって腰椎の側屈、屈曲可動域を広げていきます。
仙結節靭帯
仙結節靭帯は下後腸骨棘・仙骨の下部・尾骨の外側から坐骨結節に付着する強靭な靭帯で骨盤の後下方を支えています。腸骨の後傾を制動したり、仙骨の前傾を制動する役割があります。腰が丸まった姿勢を長く続けると骨盤が後傾することでの伸張ストレスがこの部位にかかります。仙結節靭帯への負担の軽減は腰部に関わる多裂筋や下肢に関わるハムストリングスなどのマッサージも必要かと思いますが、先ずは仙結節靭帯へのアプローチで緊張をほぐしていきます。

膝蓋上嚢リリース

膝関節がしっかりと曲がらない方に対する動的操作です。膝蓋上嚢はキャタピラのように動く膜状の組織ですが、主に大腿骨前脂肪体との癒着があると単膜構造へと変化ができないため、膝が曲がらない原因となる場合があります。

評価としては膝関節を屈曲していった時に膝蓋骨の下方移動の程度をもう片方の脚と比較します。また、屈曲時に前ももの下方に突っ張り感が出る場合を対象とします。

仰向けの状態で片方の膝を立てていただき、膝の後ろに施術者の前腕を当て、膝の曲げ伸ばしを繰り返します。次いで同じ動作に合わせて受け手に膝関節を伸展する動作を加えていただき、膝蓋上嚢を牽引するように負荷を掛け、柔軟性を出していきます。



2024年更新、施術する主な筋肉や靭帯を解説しています。藤沢駅近くで全身マッサージ、足つぼ・リフレなら当店お任せください。ご予約はお電話で、TEL0466-28-5086迄

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